女性に多く見られる買い物依存症は、専門外来を設置している医療機関で治療を受けるのが得策です。通院のみで治療できるクリニックもあり、仕事や家事をしながらでも対策できます。買い物依存症は、過度のストレスから生じることが多いため、看護師が本人に対して行うべき対策は、ストレスの緩和が中心となります。いずれにしても、気持ちの落ち込みが見られる人は、買い物依存症のリスクが高くなるので要注意です。
看護師は、買い物依存症にかかっている本人や、その家族の相談役になることもあります。依存症全般に言えることですが、依存症は早期の治療が大切で、治療が遅れるほど改善に時間を要します。買い物依存症は、本人がまったく依存症だと気づいていないケースもあり、看護師から伝える方が良い場合もあるでしょう。買い物したい欲求をどうしても抑えられない、借金してまで買い物をするといった状況にあるなら、買い物依存症だと考えられます。必要性がないもの、ほとんど使用しないものなどを、衝動的に買い込む習慣がある人もリスクが高いです。
軽度の買い物依存症なら、日常的なちょっとした工夫で改善する場合があります。例えば、物が欲しいと思った時は衝動的に購入せず、1週間だけ待ってみるのです。待つことによって衝動が消失して、不要な買い物を避けられるケースは少なくありません。買い物依存症は、家計にも影響を与えかねないものであり、最悪のケースになると借金を繰り返すようになります。そこで、看護師がするべきことは、本人が無理なくできる治療方法を提案することです。